わたし:ご紹介の続きなんですけど。先生のご趣味はなんですか?
先生:おまえ、普通、鳥に向かって趣味は何ですか、なんて聞くか?
それは趣味を持たないと時間を持て余す人間のすることじゃ。
わたし:じゃ、先生は食べて、フンをして、寝るだけですか?
先生:そんな身も蓋(ふた)もない言い方をするな。
私はこれでも、いろいろ物事を考えているんじゃ。
わたし:何を考えているんですか?
先生:急に言われてもな。いろいろじゃ。
わたし:いろいろって、例えば何ですか?
先生:わしには時間があるから、ゆっくり考えるのじゃ。
急には出て来ん。
わたし:(なんか言い逃れっぽいですが、あまり追求するのも、気の毒なので)
じゃ、そのうち聞かせてください。
それでは、趣味じゃなくて、先生が楽しいと感じるのはどんな時ですか?
先生:それはもちろん砂浴びをする時じゃ。1日の疲れが取れる。
わたし:何もしていないのに疲れるのですか?
先生:何を言っておる。1日生きていれば誰でも疲れる。
わたし:そういえば、砂浴びだけじゃなく、
寝そべって両手両足をおもいっきり伸ばしたりされていますね。
犬や猫では見たことがありますが、鳥でもするんですね。
先生:本当は手を頭の上に、足を下の方に伸ばしたいのだが、
手と足が一緒なので下にしか伸ばせないのがちょっと残念だ。
わたし:でも充分リラックスされているように見えますよ。
一つお願いがあるのですが、砂まみれになった後、
砂浴びの箱を出て外の床でブルブルと
砂を落とすことがありますが、あれはやめてもらえますか。
後で掃除が大変なんです。
箱の中でブルブルをしてくれると有難いのですが。
先生:外でやった方が、なんか気持ち良いのじゃ。
人間だって、トイレじゃなくて、たまに外でやると気持ち良いじゃろ。
わたし:一体何の話ですか。
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